2016.1.22
おそらく30数年前にNHKで放送されたアメリカ映画「女相続人」(注)。1949年制作のモノクロでしたが、再度見たいとここ数年探していたのですが、ついに先日10枚組のDVDのセットの中に見つけました。アカデミー賞ベスト100選の中の10枚組で「誰が為に鐘は鳴る」「ハムレット」「黄色いリボン」「地上より永遠に」などの名作とセットでした。
ニューヨークに住む裕福な医者の父を持つシャイで臆病な一人娘がハンサムでマナーのいい男性に求婚されますが、父親は会ってすぐに彼は娘の財産目当てだと見抜きます。彼に夢中な娘は父親の言うことを信じず、何としても彼と結婚するとの意志は固く、困った父は六か月間のヨーロッパ旅行に無理やり連れだします。しかし娘の気持ちを変えることが出来ずに帰国。すると早速彼は来訪し、明日夜に迎えに来るから結婚をしようと提案します。すぐにでも結婚したい娘は今夜父が寝ているうちに家を出たいと言い、父の遺産相続を放棄すると告げます。すると絶対迎えに来るとの言葉に待っていた彼女を迎えには来ず彼は西部へ旅立ちます。やがて結婚の障害になっていた父はなくなり、西部から帰ってきた彼は以前のように甘い言葉で娘を口説きます。彼の本心を悟った彼女は求婚を受け入れたふりをしますが、迎えに来た彼の訪問にカーテンを閉め、固くドアを閉ざします。彼のドアを何度もノックする音だけがむなしく響きます。この映画でヒロインを演じたオリヴィア・デ・ハヴィランドはアカデミー賞主演女優賞を射止めました。ストーリーは分かりやすく単純でしたが、若き日の私には心に残る作品でした。
注
製作:パラマウント映画
配給:セントラル
監督:ウィリアム・ワイラー
原作:ヘンリー・ジェームズ
主演:オリヴィア・デ・ハヴィランド
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