活動寫眞の女        浅田次郎

 浅田次郎が「鉄道員」で直木賞受賞後に執筆した初の恋愛小説。時は昭和44年東大紛争で入学試験が中止となり、京都大学の学生となった三谷。東京出身の彼は京都の町にも大学にもなじめず、うつうつとしていたある日、入った映画館で同じく京都大学生の清家と知り合う。ふたりの共通点は映画好きなことだった。やがて清家の知り合いのつてで映画の撮影所にエキストラとして、三谷と同じ下宿に住む結城早苗を含む三人でアルバイトを始めた。そこで三人は美人女優が撮影現場に頻繁に現われ、そのはかなげな美しさに魅了されるが実は彼女は戦前に自殺した伏見夕霞という女優のゆうれいだったのだ。清家がこの女優と恋に落ちるというロマンチックでホラーな青春を描いており、時代物、中国が舞台の作品、任侠物などかなり広いジャンルにわたって多くの著作がある浅田次郎ですが、このジャンルは珍しいのではないでしょうか?以前NHKでドラマ化されたようですが、残念ながらみておりません。アニメやゲームが原作の映画やドラマが数多くっ制作されていますが、この作品再度の映像化を望みます。


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